「コーヒーとの出会いとラテアートの魅力、そして私にとってコーヒーとは」 ラテアーティスト 尾崎数磨氏

【尾崎数磨氏プロフィール】

元々はホテルマン。レストランギャルソンからバリスタに転向。 ラテアートに出会って数年で世界大会3位の結果を残し、その後も数々の大会で上位入賞を果たしてきた世界的ラテアーティスト。現在ではSPORTY COFFEEのHead Barista。カフェのディレクションも数多くこなす。京都のCOFFEE BASEのTechnical Directorも兼任。自身のスクールも開講し、後世の育成に対しても積極的に取り組み始めている。

受賞歴
COFFEE FEST LATTE ART WORLD CHAMPIONSHIP
2014 St.Louis 3位 / 2015 Osaka 3位 / 2016 Osaka 準優勝 / 2017 Osaka 4位
ZUMACCINO CUP
2015 優勝
SPORTY CUP
2016 準優勝
TNT LATTE ART CHAMPIONSHIP
2014 2位

コーヒーとの出会い

コーヒーとの出会いは幼少期に母が毎日のように作ってくれていたカフェオーレでした。
インスタントのコーヒーですが母は毎日淹れるほど好きで、そのコーヒーを飲みやすくするためにミルクで割って私も飲んでいました。
その頃からコーヒーを飲んでいた影響なのか、コーヒーへの苦手意識はなく小学生なのにコーヒーを好んで飲むような幼少期を過ごしました。
大人になってホテルマンとなりフレンチレストランやバーでサービスをする、サービスマンとなり改めてコーヒーと向き合うこととなりました。

ここで1人の”バリスタ”と出会いコーヒーの奥深さ、魅力を教えていただきました。
バリスタのカウンターでの仕事姿に魅せられた私は名古屋から京都まで月2、3回のペースでコーヒーを淹れてもらうために通いました。
ここで初めてラテアートにも出会いました。
そして魅了されたバリスタへの憧れから、10年以上勤めたホテルを退職しバリスタを目指すこととなりました。

ラテアートの魅力

初めは単純にラテアートができたら格好いいな!が始めた動機でした。
しかし元々不器用であった自分が実際にやってみると、とても難しくて全く形にならず心が折れそうになりました。
有名バリスタから技術を盗もうとして日本中のバリスタのお店に通ったりセミナーを受講したりして技術習得に励みました。

私自身もラテアートができるようになりお店で提供し始めた頃にお客様から活力となる言葉をいただきました。
「コーヒーは飲めないけれどラテアートが見たいからカフェラテを飲んでみます!」
この言葉にコーヒーやラテアートの無限の可能性を感じました。
その人のコーヒーに対する苦いから飲めないという苦手意識を覆し、改めてコーヒーを飲むきっかけになると確信しました。 当たり前ですが食事とは違い、コーヒーは飲まなくても生活できます。それでも、嗜好品であるコーヒー好きが増えればコーヒー市場がさらに広がると思いました。

人生に与えた影響

コーヒーやラテアートが人生に与えた影響はとても大きいです。私はラテアートの大会やコーヒービジネスを通して7度海外に足を運ぶことができました。ホテルマンを続けていたら仕事で海外に呼ばれるなどの経験はなかったと思います。
そこで触れ合う海外のコーヒーや文化はもちろんのことですが何よりも海外のバリスタやお客様と親交が持てるきっかけとなりました。
彼らや彼らの紹介してくれたお客様が私のコーヒーを飲みに私のお店まで足を運んでくれる。

それは自分の人生においてとても大きな財産になりました。
コーヒーの仕事に従事していなかったら見ることのできなかった世界。
そんな世界に触れ合うきっかけをコーヒーが与えてくれました。

ラテアートの意義や楽しさ

ラテアートは料理における盛りつけの部分であると私は思っています。
昨今言われている、いわゆる”映える”というものです。
美味しい料理はそのままでも美味しいですが綺麗に盛り付けられた料理は視覚的にも魅了します。

やってもやらなくてもいいならやったほうがいいだろうという認識で、前述したように視覚からコーヒーに興味を持ってもらえることが目的です。
同じ分量、同じ条件で淹れても絵画と同じで二度と全く同じラテアートは描けないため、絵柄自体は一期一会。それがラテアートの楽しさであり、その時、その瞬間のお客様だけのものとなります。

私にとってコーヒーとは

シーンによって目的が変わる多様性な飲み物。
独りで飲むコーヒー、大人数で飲むコーヒー、運動後に飲むコーヒーとそれぞれのシーンによってコーヒーの求められる役割が違いますがそれらすべての役割をこなしてくれるのがコーヒーだと思います。

私にとって人と人、人と文化などを繋いでくれるハブとなってくれます。
コーヒーを介して繋がっていく輪は生き物のようで見ていて楽しいです。
私にとってコーヒーは自分を広い世界に押し出し、たくさんの景色を見せてくれるパスポートのようなものです。

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