コンテンツへスキップ

フィルターの有無で変わる!コーヒーの健康への効果

フィルターの有無で変わる!コーヒーの健康への効果

コーヒーを日常的に楽しむ人の中には、手軽でおいしく楽しめるインスタントコーヒーを飲んでいる人も多いでしょう。しかし、インスタントコーヒーのようにフィルターを通さずに飲むコーヒーは、健康リスクが高まるという研究結果が出ているのはご存知でしょうか。

コーヒーはフィルターを通すのと通さないのとでは、健康に与える効果が大きく違うことがわかっています。

そこで今回は、コーヒーをフィルターで抽出する場合としない場合では、どのような健康への効果が違うのかや、どの程度の影響があるのかについて、紹介します。

1日に飲む適量についても解説しているので、ぜひ最後まで読んで、健康に良いおいしいコーヒーを楽しんでくださいね。

フィルターなしでコーヒーを入れると死亡率が高まる可能性がある

スウェーデン、イエーテボリ大学のダーグ・テレ主任教授によって、「コーヒーフィルターを使う飲み方のほうが心臓発作などで早死にするリスクを減らせる可能性がある」という内容の論文が発表されました。

もう少し具体的に言うと、「コーヒーフィルターありでコーヒーを入れたほうが、血中コレステロールを高める物質が除去されるため、心臓発作で死亡するリスクが減らせる可能性がある」とのことです。

フィルターを通さないコーヒーには、コーヒー液を粉末にしたインスタントコーヒーの他、フレンチプレスで入れたコーヒーや、コーヒーを煮出して上澄み液を飲むギリシャコーヒーやトルココーヒーなどが挙げられます。

ろ過しないと悪玉コレステロールが取り除かれない
コーヒーの上澄みや沈殿物に多く含まれるカフェストールやカーウェオールという物質は、体内の中性脂肪や悪玉コレステロールのレベルを引き上げる作用があると言われています。血中のコレステロール値が高くなると、動脈硬化の原因となり、心臓発作などを起こしやすくなります。

つまり、フィルターを通せばカフェストールなどの物質は取り除かれるため、コーヒーが原因で心臓発作などを引き起こしにくくなると言うわけです。

ちなみに、フィルターを通す場合と通さない場合とでは、カフェストールなどの物質の量は30倍ほど違います。それだけ、フィルターでろ過したものの方が心臓発作などを予防できると言えるでしょう。

フィルターなしでコーヒーを入れると死亡率が高まる可能性がある

コーヒーフィルターありで飲めば健康に効果的

では、コーヒーを飲むのは危険なのか、と言うとそうではありません。むしろコーヒーフィルターを通してろ過したコーヒーを飲むのは、健康に良いという研究結果が出ています。

ダーグ・テレ主任教授は、20歳から79歳の男女に対し、約20年にわたる追跡調査を行っています。

調査はアンケート方式で、1日のコーヒー摂取量や入れ方、喫煙の有無、運動量、身長、体重などの心臓発作に関係あると思われる項目も記録して調査を行いました。

結果、フィルターを通したコーヒーの摂取はコーヒーを飲まないケースと比較して、あらゆる要因による死亡リスクの15%の減少につながったという結果が出ました。また、心疾患による死亡リスクを男性で12%、女性で20%それぞれ引き下げる効果があることが確認されています。

つまり、フィルターを通したコーヒーは、健康に良い作用があると言えるのです。

ダーグ・テレ主任教授は、この結果は観察結果のため、フィルターなしが必ずしも害悪とは言えないとしながらも、コレステロール値が気になる人や健康に不安がある人は、フィルターありのコーヒーに変えたほうが良い、とも述べています。

1日1から4杯飲むのが効果的
では、コーヒーはどれくらい飲むのが効果的なのでしょうか。研究結果によると、フィルターでろ過したコーヒーを1日1から4杯飲んでいる人の死亡リスクが一番低く、フィルターでろ過しないコーヒーを1日9杯以上飲む人の死亡リスクが最も高いとなっています。

つまり、コーヒーを健康的に楽しむには、フィルターを通してろ過したコーヒーを1日4杯まで飲むことを意識すると良いでしょう。

コーヒーフィルターありで飲めば健康に効果的

健康のためにはフィルターでろ過したコーヒーを飲もう

今回は、フィルターを使わずに飲むコーヒーは、ろ過したコーヒーに比べて死亡リスクが高いという研究結果について紹介しました。

フィルターを使わないコーヒーは、フレンチプレスで入れるコーヒーや、上澄み液を楽しむトルココーヒー・ギリシャコーヒーが思い浮かび、日本では馴染みがないように思います。

ですが、フィルターを通さないコーヒーにはインスタントコーヒーも含まれるため、インスタントコーヒーで手軽にコーヒーを楽しんでいる人でも注意が必要です。

フィルターを通さないコーヒーには、中性脂肪や悪玉コレステロールのレベルを高める物質が含まれてしまい、心臓発作などのリスクが高まります。

一方、ろ過したコーヒーは健康に良いという結果も出ています。ろ過したコーヒーを1日に1から4杯飲む人が最も死亡リスクが少ないのです。

コーヒーはフィルターを通せば健康に良い飲み物ということが分かっています。この機会にインスタントコーヒーを卒業して、フィルターを通して飲むドリップコーヒーにシフトしてみてはいかがでしょうか。